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「顔の見える関係づくり」から新たな取り組みが生まれる

ケア・カフェの大目的は地域のケアの(質の)向上です。無論、ケアが良くなるということはその利用者や患者さんにとって“良いこと”になるはずです。「なんだ、えらく漠然としているのね・・・」と思う方もいらっしゃるでしょう。確かにやたら大きな目的に感じるかと思います。しかし、大きい=誰にも否定できないことを(話し合いの)目的にすることが大切なのです。
小さい目的は話し合いを始める前の時点で、それに異論を唱える人を排除してしまうことになるからです。せっかく多様な意見や価値観で話し合いをしましょうと言っているのですから、違う意見の人を最初から排除するのはもったいないことです。ですから、少なくともカフェ全体の目的や目標はすごく大きなものにする方が良いのです。
ケア提供者にとって、良いケアを目指そうということ自体は否定できないものです。ですから、ケア・カフェでは、底流する目的(まあ、この会をする目的と言ってもいいでしょう。)として「地域のケアの向上」を掲げておきたいと思います。

すると、参加者は自動的に決まってきます。先ほど「地域のケアの向上」をしたいな、とかそれにちょっと寄与できたらいいな、と思う人は誰でも参加してくださっていいのです。「地域の」という言葉が仰々しく聞こえるようでしたら、「自分の」「自施設の」と置き換えてもらっても構いません。その人自身やその施設のケアが向上することは、地域のケアの一部が向上することに他ならないわけですから。
カフェの場においては職種や役割の違いはあまり問われません。『なんか良さそうな会だな』と思えば参加していただいて結構です。カフェを楽しめる人が参加者として最適です。

大目的を達成するための小さな目的(目標といってもいいかもしれません)があります。「顔の見える関係づくり」と「日常のケアを相談できる場所づくり」です。
そうです、ケア・カフェは「どんな内容を学ぶか」とか「どんなテーマを扱うか」ということを主目的にしないのです。“関係づくり”と“場所づくり”自体を目的にしています。
話し合える関係と場所ができると新しい取り組みが創造される、するとまた新たな関係が生まれて、また次のアクションが・・・という正のループができるわけです。このループの中にいれば学びは自然とできることでしょう。